恋歌 〜secret love〜

「失礼しました」



深く頭を下げて、職員室を出た。



森田先生との、最後の面談。



最終的な志望校を決めて、学校に提出する書類をもらう。


それが、今日のミッションだった。



たった今それが終わったそれを思って、大きく息を吐く。



あたしが第1志望の大学……

つまり、東京の大学を受けるのは、国公立大学の前期試験と後期試験。



滑り止めも兼ねて受ける私立大学は全部、今の家から通えるところだけにした。



それが、あたしの親の条件だったから――――



やっぱり、学費を出したりするのは親だし、わがままばかりは言えないよね……。



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