恋歌 〜secret love〜


両サイドに立つ進と慶介。


その奥にどっしりと構える卓哉。


全員を見守る勇人。


それを正面から見守る桐渓さん。



そして、そんな仲間の中心に佇む奏……――――



6人の作り出す空気は本当に穏やかで、強くて……



「こんにちは。PEACEのステージへ……ようこそ」



本当に、良い青春してるよな……――――



自分で黒く塗り潰した、あの俺の過去とは大違いだ。



過ぎた出来事については、やっぱり何の感情も湧かないが

こんなにも爽やかで温かいものを見せられると、さすがに羨ましくもなる。



文化祭の時と同じ順で始まった演奏を聴きながら

俺はまた、思わず微笑んだ。

< 285 / 339 >

この作品をシェア

pagetop