恋歌 〜secret love〜
本当に……?
「当り前でしょ?
まずは、夢の話だけど。素敵な夢じゃない!あたし、奏とカラオケに行く度に、本当に楽しそうに歌う子だなって思ってた。
でもね、奏は歌い終わった後に淋しそうに笑うの。それがいつも不思議で、あたしまで何故か淋しくて。
でも、今の話でよーくわかった!
奏は歌を諦めちゃいけないと、あたしは思うよ?コンクールで認められるくらいの実力があるんだもん。自信を持って夢見なさいよ」
どうしてあたしは、今、泣いてるんだろう……?
どうして彩乃は、こんなにもあたしの欲しい言葉ばっかりくれるんだろう……?
「奏はバカよ。歌を諦めなきゃ普通の生活ができないなんて。
奏はドジだけど、そんなに不器用な人間じゃない。親や先生は進学して、教師になるのを望んでるのよね?だから奏は、教師一本に道を絞ったのよね?」
「……う、ん」
「あたし達はもう、ただの子どもじゃない。だから、奏の周りの人の考え方を尊重しようって気持ちはすごく大切だと思う。良いと思う。
でもそれ、まだ奏には早すぎるとも思う」
「うん……」