初恋の行方〜謎の転校生〜
次の日。

昨夜はおかしくなっちまった頭は、すっかり治ったかに思えたが、学校へ行って川島美咲の顔を見たら、途端にまたおかしくなっちまった。


川島美咲が隣にいると思うと、何と言うか、居ても立ってもいられないような心境になる。


こいつは、俺の事を恨んでるだろうか?

何て言ったかは覚えてないが、散々罵倒して泣かせたんだから、当然だよな?


それを聞いてみたいが、話し掛ける事が出来ない。それどころか、まともにこいつの顔を見られない。見ようとすると、息が苦しくなる。


何だってんだよ……


もちろん授業なんて全く耳に入らず、俺は席を立つと屋上へ上がっていった。


壁を背もたれにして座り、空を見上げると、澄んだ青い空をいわし雲がゆっくり流れていた。


俺はこれから、どうしたいんだろう。そもそも、何をしにこの学校へ来たんだっけかなあ……


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