初恋の行方〜謎の転校生〜
「隼人さんとわたくしは、既に夫婦も同然の関係です。そう申し上げれば、いくらお子さまなあなたでも、何の事かはお分かりよね?」


更に続いた本庄さんのその話で、私は奈落の底に突き落とされた気がした。


「わたくし達の婚約は、もちろん柏木家と本庄家で決めた事だから、本人も含めて、誰も変更する事は出来ないの」


私は言葉を失い、茫然としながら本庄さんの話を聞いていた。


「隼人さんが、なぜあなたに会いたがったかは分かっています。あなたは弟の悠人さんが好きだった女の子ですから、隼人さんもそうなるだろうと思っていました」


「え?」


思わず私は本庄さんの話に反応していた。

私の聞き違いでなければ、柏木君が私を好き。本庄さんはそう言ったと思う。


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