初恋の行方〜謎の転校生〜
まさかのカレカノ
「そう言えば、美咲……?」
私が自分の席に座ろうとしたら、理恵が後ろから近付いて来て声を掛けた。
「昨日、何て返事したの?」
振り向いた私に、理恵は悪戯っ子みたいな顔をしてそう聞いた。
理恵が昨日の放課後の、私が佐藤君から告白された事を言っているのはすぐに分かったけど、そういう話を柏木君の側で話すのが嫌で、
「何のこと?」
と言って私は惚けた。今はその話をしてほしくない、という念を込めて。
それなのに、理恵は私の気持ちを知ってか知らずか、
「昨日、佐藤君から告られたんでしょ? 何て答えたのよ?」
と言った。しかも、普通の声の大きさで。
私が唖然としていると……
「川島さんって、モテるんだな」
と言う、低い男子の声がした。
それは、初めて聞く、柏木君の声だった。
私が自分の席に座ろうとしたら、理恵が後ろから近付いて来て声を掛けた。
「昨日、何て返事したの?」
振り向いた私に、理恵は悪戯っ子みたいな顔をしてそう聞いた。
理恵が昨日の放課後の、私が佐藤君から告白された事を言っているのはすぐに分かったけど、そういう話を柏木君の側で話すのが嫌で、
「何のこと?」
と言って私は惚けた。今はその話をしてほしくない、という念を込めて。
それなのに、理恵は私の気持ちを知ってか知らずか、
「昨日、佐藤君から告られたんでしょ? 何て答えたのよ?」
と言った。しかも、普通の声の大きさで。
私が唖然としていると……
「川島さんって、モテるんだな」
と言う、低い男子の声がした。
それは、初めて聞く、柏木君の声だった。