初恋の行方〜謎の転校生〜
大きくて重たそうな木のドアが内側から開くと、見事な白髪頭が印象的な老人が現れ、私達を見て目を見開いた。


「お坊ちゃま、お帰りなさいませ。そのお嬢様は……?」


「ああ、爺や。ただいま。この子は学校の友達。具合が悪くなったから連れて来た」


“爺や”って、執事さんってこと?
執事さんがいるなんて、すごいなあ……


「左様でございましたか? では、すぐに誰か呼びましょう」


「それはいいから。この子の靴を脱がしてやってくれない?」


「かしこまりました」


「あ、下ろしてください。それぐらいは自分で……」

私は下ろしてほしくて、足をバタバタさせた。

「いいからジッとしてろ。暴れるとパンツ見えるぞ?」


「きゃっ」


慌ててスカートを手で押さえて執事さんを見たら、目を背けられてしまった。見えちゃったみたい。


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