One STEP



違う…


先輩…違うよ…



あたしは何が言いたいんだろう。



違うよ…先輩に謝ってほしかったんじゃないよ…っ。



違う。


違う…。




「香澄ちゃん?」



「先輩…」



あたしはぎゅっとスカートを握り締めていた。




「先輩が必要なのは…あたしの声ですか?それともあたしですか…?」




小刻みに震えるあたしの手。



コワイ…?


分からない。



なんて言われたいの?


なんて言われたら満足できるの?



分からない…。



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