One STEP
「最後に1つ、いいかな?」
あたしの言葉を遮って、先輩は静かに声を発した。
「もし少しでも気があるなら、仮入部だけでも来てみてよ」
そんな顔しないの、ってまた先輩はあたしの頭を撫でる。
まるであたしは手懐けられた子猫。
あたしは今、いったいどんな顔をしているんだろう。
どんな顔で先輩を見ているのだろう。
ぐるぐると渦巻く心。キモチ。
この感情は、いったい何。
感じたことのない、この感情。
みんなの言葉が頭の中で反響する。
自分の気持ち。
あたしはどうしたい?
何をしたい?