One STEP



しかしよくよく考えて見れば、怒るのは琴子じゃなくてあたしの方だと胸を張って言える。


だからあたしは唇を尖らせていじけたように呟いた。



「…琴子がいけないんだよ」



そっぽを向きながらぶーたれるあたしに琴子は小さく笑って言った。



「…まぁ謝るけど」



あれ?


今日は何だかいつもと違うみたい。



素直な琴子が逆に恐いなぁなんて思いながら正面を向きなおした。



そこで琴子はにっこりと怪しげな笑みを顔面に貼り付けると、とてつもなく楽しそうにあたしに問いかけてきた。



「んで、2人抱き合うシーンを妄想して鼻血が出たと?」



その言葉に思わず飛び上がりそうになったのを慌てて堪え、必死に両手を左右にブンブン振り回しながら否定する。



「ちちち違うっ!決して鼻血は出てないっ!」



妄想はしてたのかよ、そう大爆笑する琴子。



はっと気づいたが遅すぎで、馬鹿なことをしたと恥ずかしくなって俯いた。



< 400 / 528 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop