One STEP
あたしは行動派。
考え出した作戦は、全てやってきた。
とにかくアタック。
迷わずアタック。
行けアタック。
あれで落ちない男はいない。
なんて自信がたっぷりあった。
先輩が校舎から出てくるのが見えた、あたしの視力は4.0。
自称だが。
ゴクリと生唾を飲み込む。
スカートのヒダをチェックし、手乗りサイズの鏡で身だしなみを最終チェックすると、きゅっと走るポーズをとった。
獲物は視界に捕らえた。
後はあたしがあそこに行くだけ。
彼の場所へ。
荒木香澄!
キラキラ輝く高校デビューと同時に。
いざ、出陣――ッ!!!!