One STEP




「早く見たいよねぇ~」


「…そうだね」



実はあたしもちょっと楽しみにしてたりする。



だってそんなスゴイスゴイって言われてる演劇なんて見たことがないんだもん。


どんな凄さなのか、見てみたい。



あちらこちらの壁には明日の発表会を知らせるポスターが張られている。


何をやるのかは書かれていない。


お楽しみってやつみたい。



あたし達は特別棟へと向かっていた。



「あ、あたしトイレ行って来ていい?」



「どうぞー」



ここは1階。


たくさんの先輩達が通る。



正直…かなり恐い。



こんな格好だからか、かなり見られる。


そして何かを言われている。



絡まれたら嫌だなぁ、なんて思うがこの格好を変える気はない。



人の目なんて気にしない。


あたしはあたし。


これがあたしだ。





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