サックスガール

夏のコンクール

今日はコンクール本番。

先輩たちも緊張してると思う。

でもあたしたちは1年生だから、やることは楽器運搬だけ。

でも、あたしは楽器運搬に選ばれなかったから、荷物番なんだよね。

正直本番の曲も聞けないし、つまんない。

「眠くなってきたなぁ。」

「あたしも、光集めてよう。」

谷岡さんも荷物番なんだけど、光でライトがつくキーホルダーで遊んでる。

やめなよ、とか他の子から言われてる。

あたしは別にどうでもいいと思ったけど。

まあ、長いような短いような荷物番地獄だった。

「演奏、どうだった?」

私はピピさんに聞いてみた。

「あ、よかったよ?」

ピピさんはのり弁を食べてる。

私は朝作ってもらったけど忘れたから、から揚げ弁当を先生にお金前借して食べてる。
マイブームのシュウマイたくさん入れてもらったのに・・・

「いいなぁ。」

こっちでは睡魔と戦ってたのに。

「シュウマイ・・・」

「あんたが忘れたんだからいつまでも根に持ってないの。仕方ないでしょ?」

唐揚げもおいしいけど。

お弁当も食べ終わり、午後の部を聞くためホールに入った。
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