恋の相手―…*短編集


「むふふ、お兄ちゃんありがとー!」


「変な笑い方してんな、ほら行くぞ。」



そう言うお兄ちゃんの後を鞄をもってついて行く。


「いってきます。」


「お母さん、いってきまーす!」


そう言うと、決まってお母さんは笑顔で


「いってらっしゃい」


と、言ってくれる。



その姿を見て、またあたしは笑顔になりお兄ちゃんの後をせっせかとついて行く。



「お、お兄ちゃん!歩くの速い!」


「お前が遅いだけ、短足。」


その言葉にムッとなり、頬を膨らます。



< 40 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop