ありがとう

ボーッと歩いていると、ふと気付けば美咲が消えてゆく橋の向こうへと足が向いていた。

明るいうちは古びた風情のある橋であったが、暗闇の中に見るそれは不気味な雰囲気を醸し出していた。

そのまま蔦の絡まった橋を越えて進んでいくと、山へ登る階段に真っ直ぐ続いていた。

階段といっても、切られた丸太が投げ捨てたかのように乱雑に置かれているだけだ。
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