アイシング、マイラブソング
「千架すきっ」



僕は思いっきり千架に抱きついた。


「ひゃっ」と驚きながらも、背中に手を回してくれた。



「千架…しちゃった、ね」



「そうだね」



「こんなもんかな?」



「たぶん…」



「ごめんね、喋りまくってムード無くて」



「いいよ。照れ隠しだもんね?」



「あ~…バレたら意味ないよなぁ…」



満月の下、
僕らは抱き合って
笑い合った。




キスって、


ストロベリーの味とか、

レモンとか

オレンジだとか

色々たとえがあるけれど


僕には何にも例えられない。



強いて言うなら



シアワセの味。



シアワセの真っ只中にいた僕は、

千架のことがまた一段と愛しくなった。
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