アイシング、マイラブソング
そして、
この待ち時間も気が気でなかった。

待ち合わせの10時に来てくれるかどうか…


ドタキャンの可能性も大いにある。


僕が千架だったら

多分OKすらしていない。


中学の時にも
ロクにしゃべっていないのに。

彼女の社交性に感謝だ。



―そろそろ来るかな…



腕時計を見た。

9時50分を差している。


―あと10分

―来るかな、来ないかな…


心に期待よりも不安の率が高まってきた時だった。




「お待たせ~~~!!」




突然で驚いたが、
千架が叫びながら自転車で僕の前を通り過ぎた。



―来た!!



悪い緊張感が良い緊張感に変わる。
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