不器用な君と不機嫌な私

「あのね、かおりん


郁が言いたいことは２つあるの。


一個は、かおりんとまた、


仲良くしたいってこと、です。


わかってる、そう簡単に許してもらえるなんて思ってないよ。


でも、郁は
ふざけてかおりんと話してるんじゃなくって、本気で仲直りしたくて、だから…」


「もういいよ」



「え……っ？」


「仲直りとか、許すとか、そういうのって違うよ

私は別に怒ってるわけじゃないから


ただ、郁に本当のことを話してもらえないのが辛いだけだった

だって、なんか信用してもらえてないんだって思えて、」


だからすごく悲しくて




「違う、ぜんっぜん違うよっ…！


郁は別にそんなつもりじゃなかった…！！」



郁は目を丸くしたあと、額に手を当てて言った



「ただ、郁の本当の気持ちをいったら

きっとかおりんは郁のこと嫌いになるとおもったんだもん…っ

だって郁、最低だから、


キョンがかおりんのこと好きなのが、すごくすごく嫌で


だから大嫌いって思った…！


かおりんがいなかったらって思ったりして、ごめんなさい、でも郁はキョンが大好きで…っ」


そうして苦しそうに話しながら、郁は涙を流しはじめたのだった。