コヤナギの冒険
「どういうわけで?」

「もうコヤナギぃ。しつこいなあ。しつこい男は嫌われるゾ」

「デブでハゲで汗だくでタンクトップのおっさんに言われたくねーよ。てかお前は誰だ」

いつの間にか隣を歩いていたおっさん、もといハゲダルマに小柳は消臭スプレーを吹き掛けた。

「ちょっヒドッ!!!コヤナギヒドッ!!!僕は君の仲間の槍使いだよ、あは」

「チェンジ!!!」

小柳はハゲダルマを池に蹴りおとした。

「コヤナギ…せっかく僕の友人を手配してあげたのに」

「そーですか、そーですか、あれが仏様の御友人ですか。
あれですか、お釈迦様とかですか。お釈迦様がタンクトップのハゲダルマなら、俺はたった今、神不信になりましたよ」

「おめでとう。彼は神じゃない。よって君は神不信にならない」

「お前みたいなふざけた仏のおかげで既に神不信だ、バカヤロー」

「あーいけないんだー。神様仏様にバカって言っちゃいけないんだー。祟られちゃうゾ」

「リターン!!!」

小柳は池から這い上がったハゲダルマを再び池にさよならした。

「仏、モンスターは倒した。もとの世界に帰せ」

「モンスターじゃねえ。彼は優秀な槍使いの桃太郎だよ」

「俺の知ってる桃太郎は槍使わねえけどな。ハゲダルマは虫取あみのほうが似合うと思うぞ」

「コヤナギ!虫取あみくれるのか!?」

「やらねえよ。お前は虫かごに入ってろ」

小柳はハゲダルマを池に沈めた。
ついでに上から石をプレゼントした。

「もうちょっと役に立つのがいいんだけど」

「コヤナギそれすごく我が儘なんだけど」

「俺今仏の我が儘に付き合ってるんだけど」

根負けしたのか、仏は地図を差し出した。

「はじめからだせよ!!!」

「そこに載ってる茶屋に行きなさい。きっとどうにかなるよ」

「スルーなのね。俺の怒りはスルーなのね」


こうして小柳は茶屋を目指しはじめた。
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