【長編】雨とチョコレート
「・・・・ほら、やっぱり困った顔してる」

「そりゃ、困る・・・だろ・・・。
いきなりこんなこと言われたらさぁ・・・?」



俺の理解力が乏しい?
でも、そんなまさか。
うん?


「ちょっと待って。まとめるから、頭の中・・・」



ブランコを揺らして彼女は頷いた。


まず、後輩に俺のことを好きなやつがいる。
でも、しのという彼女がいるからあきらめる。
そして、ゆりぴょんが俺のことを好きかもしれない。
なおかつ担任である。


「・・・」

こっちの様子を伺ってる。

「まとまった・・?」


なんていうか、俺、しののこと好きなんだよな・・・?

自分が信じらんない。

しののこと、一瞬バカって思った。

9年一緒にいて、冗談交じりの”バカ”は言ったことあるけど、本気で”バカ”っ思ったのは初めてかもしれない。











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