【長編】雨とチョコレート
「証拠、とか言わないで。
補習以来、久しぶりに会ってそう感じたんだよ。

けど、確信なんてはっきりしたものじゃないから・・・だから、梅雨の時季になったらってさっき言ったの。

だって、それくらいしたらわかるかな、って思って。

でも、・・・――担任だけは避けたかったな・・・相談、できないじゃん・・・進路・・・」




ずっと淡々と話すその声は、だんだん小さくなって、最後には聞こえなくなった。

キィっていうブランコの揺れる音だけ聞こえてきて・・・。


っていうか、本気で話の論点が見えない。
これは、どう解釈すれば・・・?



「・・しの・・・、あのさ。それで、俺はどうすれば・・・?」



こんな言い方しかできなくてごめん。

心の中で謝った。



「結論で言えば、もう一緒に帰りたくないんだ」





え?









どういう・・・


意味だ・・・?


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