【長編】雨とチョコレート
「坊は来てほしくないんですか?」
「そんなことない」
「じゃぁ、行きたくない?」
「・・・そんなことない」
寺の言葉に、俺はどんどんうつむいて、今じゃ足を抱えた状態で座ってる。
「はっきりしろ、とは言いませんけど、お嬢に気持ちを伝えて見たら・・・」
「うちのこと知ったらフラれるに決まってる」
「・・・・・」
これは、きっとそうだ。
うちのことを知ったら、しのは、俺から離れていってしまう。
幼稚園の友達がそうだったように。
近所の人たちがそうだったように。
母さんが、そうだったように。
「そんなことない」
「じゃぁ、行きたくない?」
「・・・そんなことない」
寺の言葉に、俺はどんどんうつむいて、今じゃ足を抱えた状態で座ってる。
「はっきりしろ、とは言いませんけど、お嬢に気持ちを伝えて見たら・・・」
「うちのこと知ったらフラれるに決まってる」
「・・・・・」
これは、きっとそうだ。
うちのことを知ったら、しのは、俺から離れていってしまう。
幼稚園の友達がそうだったように。
近所の人たちがそうだったように。
母さんが、そうだったように。