それでも世界はまわる
雅弓も下がり、残りはお春役の洋子だけとなった。
しかしお春は農民であるため、この時代ではとても低い身分にあった。

「もう一方は・・・申し訳ございません、この方しか・・・」

智之が本当に申し訳なさそうに言う。彼の演技力はなかなかのものだ。
洋子がセンターに向かう。

氏源とお春が出会う、運命の一瞬。

「あっ・・・私、お春と申します! と、特技は、米とぎでございますっ」

他の花嫁候補の三人が騒ぎ出した。彼女を馬鹿にした騒ぎだ。三人とも上手にお春をけなす。それでもお春は米をとぐ動作を続ける。
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