見えないモノと、指の銃。


「そういやお前、
いっつもネクタイ締めてるよな」

「ええ、1年アピールです」

なんだそれ。
そこまで学年主張したいか?と疑問に思っていると、


「だって、俺がネクタイつけて、
先輩って呼んでれば同じ学校の人は大抵、
2年か3年なんだろうなって思うじゃないですか」


……どういう意味だ。と、軽くイラッとした日だった。


それを紛らわす為にも、もう1つ。


「さっきみたいに、お前に撃たれて消えると、一体どうなるんだ?」

俺から見て、本当に、ただ消えただけ。
成仏したのか何なのか、そういう事はさっぱりだ。


「さあ?俺も知りません」

「……知らないのかよ」

思わず声に出た。


「そんな事、教えて貰ってませんから。
それこそ、神のみぞ知る、ですよ」

いい加減な神も居たもんだ。



……まあ、どうでもいいか。

そんな事、俺には関係無い事だ。


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