キミ時間
待ち合わせ場所には、すでに雪先輩がいた。
「まだ、五分前なのに…」
あたしは、雪先輩に近づいた。
「こんにちは、先輩」
「あ、咲久。早いね~」
「先輩こそ、早いじゃないですか…」
ハハッ、と照れたように笑う先輩。
そのあと、たまにはね。と、付け足すとどこかに向かい歩き始めた。
あたしはそのあとに続いた。
「どこにいくんですか?」
流星群には、まだ時間が早い。
「ちょっとさ、デートでもしようか」
「え!!」
驚くあたしを見ながら、先輩はクスクスと笑うだけ。
あたしは、ため息をこぼして何事もなかったように振る舞う。
「冗談はおいといて、ちょっといきたい場所があるんだ」
そう言った先輩が向かったのは、きれいなガラス細工が売っているお店。
「きれい…」
「咲久、こうゆうの好きかなって思って…」
ニコニコと笑う先輩。
この人はなんでもお見通しなんだと思った。
あたしがどんなものが好きなのか、とか。
なにをしたら喜ぶのか、とか。