小説家橘夢子と5人のイタズラ王子
迷路

思い

原稿は進まないし、拗ねて部屋にこもったけど、お腹は空くし喉もかわいた。





そっと部屋を出ようとすると、ドアが開いた。





この部屋は鍵をかけても意味がなかった。





「夢子、腹ペコだろ。おにぎりと玉子焼きと味噌汁持って来た。」





司はどこまでも優しいんだ。




「夢子は今のままでいい。小説家橘夢子のままでいろ。」





でも、小説書いてるだけの私を本気で好きになる人がいる。





結婚まで考えてる訳じゃないけど、恋愛はしたい。





誰かを本気で好きになりたい。





「夢子、俺を好きになれ、いつもいつまでも一緒にいてやる。家事は全て俺がやってやるから、そして将来家族になろう。」





家族になるって、それって結婚するって事?





これってプロポーズ?





家族ってなんかいい響きだ。









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