先生観察日記


『するとそこに、誰かの足音が聞こえてきた。

あわてて私は先生から離れる。

「お嬢様、そこに隠れてください!」

先生が、自分のロッカーに私を押し込めた』



マジか、執事さん。

普通使用人はそんなことしないだろ?

教員用のロッカーなんて、人間が入るスペースはないぞ。



『私がロッカーの中で息をひそめていると……。

「近藤先生、やっぱりこちらだったんですね!」

という、甲高い声が聞こえた。

この声は、隣のクラスの担任、土方先生じゃない!?

先生と一緒にこの学校へ来たって言ってた、音楽の先生。

「良かったら、お昼ご一緒しませんか~?

私、お弁当作ってきたんです」

そ、そんな!

土方先生、私の先生を取らないで!』


……新採用2人がいきなり担任か!?

崩壊するぞ、この学年団。

しかも安西、まだ日本史が頭から離れてないのか?

もしくは某イケメン俳優見たさに、大河ドラマから影響を受けたのか?

斉藤に近藤に土方……。

新撰組か!

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