アンバランス ヘヴン


相手の心を読むのが昔からうまかった。


あたしが何を思い何を考えているのか、全てを見透かされているようなナツメの瞳が苦手だった。


─…いつから、だっただろう。


それさえも心地よくなったのは。


いつの間にか当たり前のように一緒にいて、いつの間にかナツメを名前で呼ぶようになって。



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