氷狼―コオリオオカミ―を探して
氷狼はあたし達を取り囲み、間合いを取りながら少しずつ近寄って来る。

あたしが続けて射た三本の矢は、ことごとく氷狼をかすって雪に刺さった。


ああ、もう!


「あたしの下手くそっ!」


悔し紛れに叫ぶと氷狼が怯み、チェイサーが笑った。


「落ち着け、チビ」


「落ち着いてるよっ!」


あたしは弦を引き、今度は慎重に狙いを定めた。


サイト(照準器)がないくらいどうだっていうのよ

こんなデカイ的、外してたまるかっての!


耳元で弦がビュンと鳴る。


やった!

当たった!


矢が刺さった氷狼はバランスを崩して倒れ込んだ。

そこに雪の吹き溜まりを飛び越えて、狐達が現れた。
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