秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*

曲がり角を曲がるとそこには真裕。

陰には蓮二達が隠れているわけだが…。


「早く」


「きゃ❤恥ずかしい❤」


「……」


「…ちょっとした冗談じゃない。本気でキレなくても」


むっと唇をつき出しながらくっついてくる真裕のほうが、どちらかというと怒っている。

俺はちょっと呆れただけだ。

…あくまでちょっと。


「ここを曲がったわ!」


と、そこへ、連中が追い付いた。


「今よっ」


花梨の囁く声が聞こえ、かすかにため息を吐きながら真裕の体を抱きしめた。


「あ!」

「!?」

「か…」


「…大丈夫か?」

「うん…❤…あ、いや…ごほん。ちょっとくらくらするかなー…なんて…」

「そうか。じゃ帰るぞ」


「え…!?」

「か、楓様…?」

「あれ? あれ真緒ちゃんじゃない!?」


俺達に気付いたのを見てすぐに、わざと聞こえるように会話をした。

おかげで連中の勢いは止まり、戸惑いが見え始めた。


「うそ、真緒ちゃん!」

「なんで? 確かに二人仲が良かったけど…」

「そうよ。楓様は藤峰真裕と結婚したじゃない」

「そういえば真裕ちゃんはどうしたのかしら?」


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