堕ちても君と
「その目、気に入らないな」






別に気に入られなくて結構です。







そう言いたいのに、言葉が喉に詰まったように出て来ない。






それに、とても眠い。







きっとそれは聖力が弱まっているから。







「生意気な目だ。息の根をこの手で止めたくなる。だが、嫌いじゃない。」







アレンの低い声が遠くに聞こえ、夢の中に落ちても尚、私を包む暖かさは消えない。






これは私の求めていた暖かさ。
でも、知りたくなかった。





一度闇の温もりを知ってしまったら、もう戻れないのだから――…。
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