王子様たちのお姫様!?
「晴希…くん!?」



そこに立っていたのは、晴希くんだった。



声で気づく。



「うわっ!びっくりしたあ。なんで先輩そんなびっくりするの!?こっちがびっくりしたよ!!」



面食らった顔をして晴希くんが笑った。



ドキドキ…



今にも心臓が止まりそうだった。



足がふるえて、顔が強ばる。



なぜか晴希くんにいつも自然に振る舞えない。



「僕ね、3組だって。先輩1組でしょ?隣のクラスだよ!!」



南野高校は、どの学年も3クラスで3年間クラス替えがない。



「そうなんだ。また、陸上部に入るの??」



ぎこちなかったと思う…。


「うん。先輩まだ陸上部だよね??」




「あたりまえだよ!!走るの大好きだからね。」



「あ、じゃあ新入生はあっちに集合だから!!またね。」



いつの間にか学校に着いていた。


晴希くんは、校内の演習室の方にいなくなった。



うー。



緊張したあ。



なんであんなに気軽にタメ口でしゃべってくれるんだろ…。



あたしは、ウキウキしながら2年1組に入った。
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