逆転リバース
「は……、だって君たち……まだ子供じゃないか」
スタッフの一人が言う。
背徳っていうの? この気まずい心は……。
「前に一緒にいた子供は……そういうことかよ」
俊介は前に会ったルーくんのことを言うと、考え込む。
「……まあ、芸能界っていうのは、そういうスキャンダルが多いからね」
ベテランの女優さんが表情を緩ませて言う。
その言葉に固まった空気が、少しずつ動き出した。
「それに、生きてたらそれ以上のハプニングがある。それが人生じゃないか」
「……はい」
私はその言葉に涙が出そうになった。
椿も怒りを抑えて、座り直した。
「さっ、みんなも素人じゃないんだから冷静に続けるぞ」
ディレクターの一人の言葉に、みんなはそれぞれの場所に座る。
私もまた座ると、椿が小さい声を出した。
「ごめん……」
演技だったのか何だったのか分からないくらいに力がない。