好きな人は、

待っててもいいですか









ピピピピピピピピ………






耳につく、無機質な大音量のアラームが鳴り、あたしは枕に顔を埋めたまま、手探りで音を発しているケータイを手に取った。


親指で、感覚に身を任せて決定キー付近を連打すると、うるさいその音はあっけなく止む。



「……………ねむ…」





むっくりと体を起こして洗面場に向かい、歯ブラシ口につっこんでもしゃもしゃ。


あー、やばい毛先ハネてる。このハネ方は直すの時間かかりそうだなー、なんてブツブツ呟きながら思い出されるのは昨日の出来事。



潤くんに背を向けた後、世界新記録なんじゃないの、ってくらい全力疾走して玄関に滑り込んだあたし。


低血圧な今、冷静に考えてみるとありえない。








『俺のほんめーは、なつこちゃんだけですから。』








どう考えても告白としか思えない言葉のあとに、ダッシュで逃走とか。小学生かあたし。



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