誠-変わらぬ想いの果て-



「おいっ!!奏!!」


「ん〜?」




奏は答えはしたものの、振り返らず、刀を鞘から抜いた。


刀は光を浴び、キラリと輝いた。




「奏ちゃん、一般人に見つかるよ?」


「大丈夫。この辺り一帯結界張ったから、外部からは見えないし、聞こえない。それに、みんなの刀でもちゃんと斬れるように、刀鍛冶に出した時に細工してもらったよ?」


「さすが。用意がいいな」


「お褒めの言葉ありがとう。だからよろしくね、それ」


『………それ?これ?』




みんなの視線が大蛇に再び釘付けになった瞬間だった。




「はいはーい。道開けてー」


シャァーッ!!




奏は大蛇に斬りつけ、道を開けさせた。


そして素早く家の中に入り、ドアをしめた。


さぁ、残ったのはいきなり斬りつけられて怒り狂った大蛇。


狙いは周りにいる動いているもの全て。


つまり………




『俺達かよーっ!!』


シャァーッ!!




鋭い牙をむき出しにして襲いかかってくる大蛇に、寸前で刀を抜き、応戦始めた沖田達であった。



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