誠-変わらぬ想いの果て-
「………やっぱり」
エリオルがミエの手の平をスウっと斬り、血が出てきたと思いきや、すぐに止まり跡形もなく消えた。
近藤達は訳が分からず、首を傾げることしかできない。
「これが理由ですか。奏をあぁも突き放した」
「…………」
「お二人共、ありがとうございました。もう結構です」
「何をそんなに怒ってんだ?」
ミエのもう一人の守役の男、エリオルは怒った時には敬語になる。
今、敬語になっているということは少なからず怒る要素があったということだが、自分達には全く分からなかった。
「私にも秘密事をしていたんですよ」
「……聞かれなかっただけだもん」
「そんな子供みたいな言い訳が通用するわけないでしょうが」
「なぁ、一体どうしたんだよ?」
みんなが思っていることを代表して藤堂が尋ねた。
「…………過去の清算の時が近い……ただそれだけよ」
それを聞いた鷹はハッと顔を上げた。
ミエはエリオルに腕を掴まれ、どこかに消えていった。
すると、鷹にみんなの視線が集まるのは必須だ。