金髪王子2
「栞、ごめんな。
でも、俺、ホントに栞が好きだから……。
栞を誰にも渡したくないんだ」
「え……」
驚いて顔をあげると、大輔くんがまっすぐに私を見つめている。
大輔くん……。
『誰にも渡したくない』って、どういうこと?
あっ、もしかして、村上先輩?
いや、まさかね。
たしかに今日、大輔くんが控え室に来てくれたとき、ちょうど村上先輩としゃべってたけど、大輔くんが、やきもち焼くような関係じゃないし。