金髪王子2
1年生が本棚へ向かうと、森さんは隣のイスに座って、小声で話しかけてきた。
「さすがねぇ。
てきぱき説明して、栞ちゃん、ホント、頼りになるわ~」
「いえ、そんな……」
「ううん、ホントに。
それに、栞ちゃん、図書室の仕事、嫌いじゃないでしょ?」
「あぁ、はい」
「その、好きっていう気持ちが仕事にも表れてて、栞ちゃんになら、安心してカウンター、任せられるのよねー」
「え、そうですか?
ありがとうございます」
そんな風に言われると、ちょっと照れちゃう。