金髪王子2

「大輔」


お袋が応接間から出てきた。


「なに?」


聞くと、手招きされる。


しかたなく、応接間に顔を出すと、見覚えのある男が、こちらを見て立っていた。



《大輔様、ご無沙汰しております》



流暢な英語であいさつしてきたのは、銀髪の初老の外国人紳士。


俺も英語で返す。


《あ。えっと……、エリクソンさんでしたっけ?》


うろ覚えの名前を記憶から引っぱりだすと、相手は顔をほころばせた。

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