金髪王子2

学食の建物に飛び込む。


だが、そこで、はたと立ちすくんでしまった。


げっ、マジかよ。


広い。


食事時でないせいか、学生はそれほど多くないけど、うちの高校の体育館くらいの広さ。


どこだ?


栞?


キョロキョロしていると、あとから走ってきた高部センセーに肩をつかまれた。


「ハァ、ハァ、速いな、おまえ。
でも、こっちじゃない。
栞が目撃されたのは上だ、行くぞ」


センセーは、入り口横の階段の方に俺を引き戻した。

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