金髪王子2

2階があったのか。


肩で息をしているセンセーを振り切って、階段を駆け上がる。


こっちも広い。


見渡す限り、カラフルなテーブルとイスが並んでいる。


俺は栞の姿を探して左右をぐるっと見回す。


どこだ? 栞?


まだいてくれよ?


左の方がせまく、そっちにはいないようだ。


キョロキョロしながら、俺はフロアの右奥へ進んでいった。


だが、一番端まで探しても、栞はいなかった。

< 357 / 519 >

この作品をシェア

pagetop