金髪王子2
あ、そうだ、さっきメールしたんだっけ。
さっさとカテキョの時間終わらせて、電話するつもりだったんだ!
俺は、この話にけりをつけるため、物思いを振り払って、センセーの目をまっすぐに見た。
「俺は受験はしない。
北山学園大学に進むから」
センセーは、まだ聖慶を勧めたそうな様子だったけど、俺は、センセーが口を開く前に続けた。
「史学科に行こうと思ってるんだ。
センセーも知ってるとおり、俺のばあさんはアメリカ人だ。
それに、親父も、向こうの人間だろ?
俺さ、欧米のことを学んで、自分の体に流れる血のルーツを、もっとよく知りたいんだ」