金髪王子2

それだって、お袋が自らすすんで教えてくれたわけじゃなく、

お袋に未練タラタラだった親父が、お袋と俺を探しだし、わざわざ日本にやってきたせいだった。


さすがに本人が目の前に現れちゃ、お袋も事情を話さないわけにはいかなくなって、そのとき初めて、俺に、出生の秘密を教えてくれたってわけ。



だけど、お袋の話を聞いて、俺はぶっ飛んだ。


だって、俺の親父は、カール・トーマス・グスタフソンっていう、北欧の某国の第4王子だっていうんだから。


王子だぜ? 正真正銘の。


さすがの俺も、そんなヤツが自分の父親だなんて、これっぽっちも想像してなかった。

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