金髪王子2
どうやら、俺の願いは神様に届いたらしい。
電車は、まもなく栞の家のある野川駅に到着した。
いつもの公園まで、黙って歩く。
口を開いたら、感情があふれそうで。
公園に着くと、栞をベンチに座らせ、自分もその右に座った。
公園にひと気はない。
ほっとため息をつき、俺は、つないでいた栞の手を持ち上げて、そっと口付けた。
栞はピクンと肩を震わせたけど、嫌がってるわけじゃなさそうだ。
俺は、栞を見つめて口を開いた。