金髪王子2
でも、最近はそういうのもなくなってきてたから……。
久しぶりに聞くと、やっぱりちょっとヘコむなぁ。
私が黙り込んでしまうと、笑顔を引きつらせた綾音が、村上先輩にくってかかった。
「あの、先輩!
お言葉ですが、奈良坂は栞にぞっこんで、見てるこっちが恥ずかしくなるくらい、ふたりはラブラブなんですよ。
私は、ふたりはお似合いのカップルだと思いますけど!」
あ……、綾音、かばってくれて、ありがと。
でも、村上先輩は、綾音の言葉なんか、まったく耳に入ってない様子。
「いや、アイツはダメだよ。
明日香は、おとなしくて清楚な子なんだから、あんな派手なヤツと続くわけがない。
それに引き換え、俺は聖慶大の文学部でマジメに勉学にいそしんでる男だからね。
明日香だって、軽い男より、マジメな男の方がいいと思うだろ?」