部活探偵のツンデレ事件簿-タイム・トリッパー殺人事件-
「犯人は、あなたよ……」
突然後ろから聞こえて来た女らしい声に、直子は、びくりとして立ち止まる。意味の分らない恐怖に襲われ体が竦み、それでも必死でその声の方向に振り向こうとしたのだが、やはり彼女の体は恐怖と言う柵に捕まって、思う様に体を動かす事が出来なかった。
「動かないで……私が誰だか、あなたは分るでしょ。そう、あなたの想像通りよ疑いようも無くね」
その絞り出す様な女の台詞を聞いた瞬間いた瞬間、全身にざわざわと鳥肌の立ち更なる恐怖が駆け抜ける。直子には分っていた。自分の後ろに誰がいるのか、そして、自分が何をしたのかも。
「あなたは、場合によっては、この出来事を無かった事に出来るんじゃないかって思ってるんでしょう。でもね、それは無理なのよ。過去の事は全て、決定してしまった事柄で書きかえる事なんて出来ないの。今、あなたは何も知らないから、そんな事を思えるけど、もう直ぐあなたは死ぬより辛い目に合うわ。そして、その恥辱は人を殺しても何とも思わない別のあなたに変えて行くの……」
直子はそこまで女の言葉を聞いた処で、何とか恐怖の呪縛を振り払い声だけは出す事が出来る様になった。泥沼の様に纏わりつくぬめりの様な感覚を振り切り、必死で声を絞り出す。
突然後ろから聞こえて来た女らしい声に、直子は、びくりとして立ち止まる。意味の分らない恐怖に襲われ体が竦み、それでも必死でその声の方向に振り向こうとしたのだが、やはり彼女の体は恐怖と言う柵に捕まって、思う様に体を動かす事が出来なかった。
「動かないで……私が誰だか、あなたは分るでしょ。そう、あなたの想像通りよ疑いようも無くね」
その絞り出す様な女の台詞を聞いた瞬間いた瞬間、全身にざわざわと鳥肌の立ち更なる恐怖が駆け抜ける。直子には分っていた。自分の後ろに誰がいるのか、そして、自分が何をしたのかも。
「あなたは、場合によっては、この出来事を無かった事に出来るんじゃないかって思ってるんでしょう。でもね、それは無理なのよ。過去の事は全て、決定してしまった事柄で書きかえる事なんて出来ないの。今、あなたは何も知らないから、そんな事を思えるけど、もう直ぐあなたは死ぬより辛い目に合うわ。そして、その恥辱は人を殺しても何とも思わない別のあなたに変えて行くの……」
直子はそこまで女の言葉を聞いた処で、何とか恐怖の呪縛を振り払い声だけは出す事が出来る様になった。泥沼の様に纏わりつくぬめりの様な感覚を振り切り、必死で声を絞り出す。