今日も今日とて僕は僕をコロシます


「それもそうだな……」


抜けているのか、視野に入れてなかったことを考え始める彼女。美人なのに抜けているだなんて魅力的だな。


「別にその気はないが、来なければ警察に言うぞ、とでもホラを吹くか」


「さすがカウンセラー。行かせていただきます」


ホラを吹くか、と付け加えようが、実際に彼女はその手札を持っているのだから、僕は踊らされるしかない。サンバも踊れないけど。


「聞きますが、なんで通報しないんですか、今。あ、ケータイないという言い訳抜きで」


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