君も『ゆうき』俺も『ゆうき』

フッと全部が消えたと
思うと

俺が見たのは見慣れた
天井だった

「保健室?」

俺がボソッと呟くと
隣から声が降ってきた

「うん、保健室だよ」

利由ちゃんだ
まさかずっと居た?

ゆっくり体を起こすと
後頭部に鈍い痛みが走った

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