甘く、優しく、ときには苦く
と思ったのもつかの間だった。



ギャルは彼女の右手首をつかみ上へねじあげる。

苦痛にゆがむ彼女の顔。




「アンタ何様のつもり?

ずっと思ってたのよ。
陽菜ばっかりがチヤホヤされて
いい気になってんでしょう?

それで、あたしに一人でも盗られそうになったら拒むってわけ?」


「ちがう!!」

鈴村 陽菜は普段の彼女からは想像もできないくらい
大きな声で叫んだ。


そういえば、今日は普段の彼女とはちょっと違う雰囲気をまとっている。

いつものようにふわふわとしていて優しい感じじゃなくて
なにかを決意したように強く凛々しい。






俺は、そんな彼女の姿に

少しだけ
胸が高鳴った。





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