甘く、優しく、ときには苦く
一つ目の部屋の回診が終わり、隣の部屋へ向かうとき。
「石崎さん。」
「はい?」
「さっきの部屋の岡田さん。
おそらく、微熱がありますね。」
「えぇ!?
すいません。気づきませんでした。」
口元に手をあてて、目を見開く。
「いえ。いいんです。
ただ、解熱剤を飲ませるか、自力で回復を待つか
判断をお願いできますか?」
「はい!!岡田さん担当の看護士と相談します。」
「よろしくお願いします。」
石崎さんは、にっこり笑って
「藤岡先生って本当に律儀な方ですね。」
と首をかしげた。
「そ、そうですかね・・・?」
自分ではよくわからなくて、頭をかいていると
また笑われてしまった。